ソウルのすまい・まちなみ見学レポート
韓国の全人口の約1/4が集中している首都ソウル。仁川空港から市街地までの車窓からは林立する高層の建物が見える。その多くが住宅である。
ソウルの人々はどんな住まいでどのような生活をしているのだろうか。
ソウルは市街地を東西に流れる漢江を境に江北地区と江南地区にわかれている。江北は活気ある市場やかつての王宮がある、古くからの市街地である。いっぽう、江南は1970年代以降の高度成長で急速に市街化した地区である。
私たちは江南地区で超高層高級住宅地区と低所得者層居住地という2つの対照的な住まいを訪ね、また江北地区では伝統的な住居を保存しようとしている地区を見学した。
即日完売!! 超高層高級住宅 -タワーパレス-
高層アパート群が林立する江南区。地下鉄3号線の道谷駅のすぐそば、ソウルで最近もっとも地価が高いというこの地区で、韓国の大企業・三星による住宅開発がおこなわれている。2004年にはこのタワーパレス地区だけで計6棟の超高層住宅に3000世帯近くが暮らすことになる。
69階という高さは、バスで近づいても車窓からその全貌を見ることができない。バスを降りて日本のオフィスビルのような超高層ビルを見上げる。この上から下まで住宅であることにさらに驚く。
建設中の建物の5階部分がモデルルームになっている。47坪タイプから69坪タイプまで、1フロアあたり10戸の住戸からなる。この棟全体では全610戸、103坪タイプを最大に60坪台が中心であるという。日本で60坪といえば余裕のある戸建住宅地の敷地に相当するからその広さがうかがえる。どの住戸も三星のハイテク製品が備えつけられており、居室にオンドルがついていることやキムチ専用の冷蔵庫・キッチンがあること以外は韓国の住宅であることをほとんど感じさせない。
坪当たりの分譲価格は1300万ウォン(130万円)。それでも入居者はすでに決まっているというから、民間企業が積極的に開発を進めているのもうなずける。案内と説明をしてくださった担当者の終始自信に満ちた表情が印象に残る。ここでの暮らしにはソウルの人々の経済的な豊かさがあらわれているといえるだろう。しかし、見学を終えてバスに乗り、周辺道路の渋滞に入ったとき、このような局地的な再開発をソウル全体の中で位置づける視点も必要であると感じた。

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